2019年11月16日 最新

京極歯科だより NO.9

2012-05-01

☆日本の入れ歯は世界最先端だった!?

食通で知られる徳川家康。実は晩年は「総入れ歯」だったことが知られています。時代は江戸の初期。今からおよそ400年も前の事ですが、そんな時代から「総入れ歯」があったんですね。

ところで、この家康の入れ歯、どんな人が作ったのでしょうか?もちろん、当時は歯科技工士などいませんよね。ヒントはこの入れ歯が「木製」であったこと。答えはなんと、「仏師」と呼ばれる木の仏像を彫る人が作っていたんですね。現在でも高い技術が必要な「総入れ歯」ですが、家康は『おいしくご飯を食べられる』と大変ご満悦だったそうです。いくら細かい彫刻をするのが本職とはいえ、家康の入れ歯を作るとなれば、相当な緊張と苦労をされたんではないかと思います。

≪ヨーロッパの「見せ入れ歯」≫

さて、世界に目を向けると、とても面白いことがわかります。実は、ヨーロッパで食事にきちんと使える入れ歯ができたのは18世紀に入ってから。
日本に遅れることなんと200年!
野菜など比較的やわらかいものを食べていた日本人に比べ、肉などの固いものを食べていたヨーロッパ。そんな食生活の違いが、入れ歯の進化に影響を及ぼしていたようです。
しかしヨーロッパでは、実はその前からも「入れ歯」そのものは存在していました。ただし、その目的は『歯が抜けてしまった口元を美しく見せること』。見た目を自然の歯に近づけるため、動物の牙などを使っていたそうで、しばらく使うとひどい悪臭がするのが難点。さらにそれを、香水でごまかしていたそうです。
食生活だけでなく、文化的な違いも垣間見られますよね。